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椎名林檎 – 人生は夢だらけ

 

濃い一週間でした。

 

過去や現在、未来が交差し連鎖していくような。

新旧入り乱れて人に会い、過去からの積み重ねたものがある到達点に。

そこへ自分以外の人のいろんな歴史も入り交じり、

違いもつながりも、深く己のエッジを浮き立たせるような。

まあそんな印象的な一週間でございました。

 

 

今日も胸に音たてる瞬間がありました。

 

枯れてしまった木を伐採した写真を見ながら

ある人が言った言葉。

 

 

なぜ切るんだろうね。

哀れな姿をそのまま残せばいいのに。

そしてみんなで考えればいい。

切ってしまえばなかったことになる。

それは思考停止を生み出す。

なかったことにして見栄えをよくすることで何の得がある?

何も生まれない。

どうしてこうなってしまったのか、

どうしたら、こういうことが起きなくなるか、

考えることからすべて始まるのに。

 

なんでも時間をかけることさ。

子供のように考えるんだよ。

どうして?

なぜ?

どうしたら?

仮説をたて実験して、失敗して答えにたどり着く。

一見遠回りに見える、それが一番の近道なんだと私は思うんだ。

 

この生活が楽しくてたまらない。

いつまでもこうして生きていたい。

すべてがここにある。

時々、運悪く迷い込んでくる人に出会い、

その人とどこまでの付き合いになるか、実験のようで面白い。

自分は純粋すぎるから、人からたくさん嫌われるけれども

それでも人として相手へのリスペクトは絶対に忘れない。

 

 

そんな熱く語るそばで奥様が旦那様を見つめてほほ笑む。

女神のように。愛しくてたまらない子供を見るように。

ああ、子供のころに見たかったものは、これだ。

 

尊厳。

 

自分を愛するがごとく、

相手も世界も、この世の生き物も川も山も海も…

すべての尊厳を侵さない。

 

 

わたし、もっとよく考えよう。

もっともっとよく。

現実ではこの足で世界に立ち向かうように立ち、

転んだり立ち上がったり、

歩きながら心の奥を深く旅しよう。

多少の傷なら誰の心にもある、もちろん私のこころにも。

傷に貼ったばんそうこうをべりっとはがした奥に

潜むように拡がる湖のような深い何か。

そのことをもっとよく考えよう。

 

自分にとっての生きるということの本来を。