149/365 ありがとう

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おじいちゃんが死ぬ瞬間を見てから、

様子が変わってしまったちびこ。

いつも帰宅すると「ただいま~」と叫ぶなり玄関にランドセルを放り出し、

友達たちのところへ走っていたちびこ。

忌引き明けからは、まっすぐおばあちゃんちに向かいます。

仏壇に手を合わせ、おばあちゃんと夕刻まで過ごす。

49日まで故人はあの世への道をひとりで歩いていく。

遺されたひとが故人を、愛をもって思い出すこと、

忘れないことが、逝く道の支えに、供養になると。

幼い心の中にあるなにかを尊いと感じつつ、少し心配も。

まあでも彼女が決めたことだから。

でも日曜日はとても久しぶりに友達がひとりだけ遊びに来てくれて。

仕事も午前中で終わったので、おでかけ行こか!となり。

二人は双子コーデをして、友達のママが同じ髪型にしてくれて、

一緒にご飯食べて、買い物をして、なんでもないことを話し。

そのときお友達がつぶやいて、

「なんか気を使わなくてすむんだよなあ、〇〇といると」

いつも、なんとなくはじかれて帰ってくるのだけど

本当はそうなんだなあ、みんな気を使い合っているんだなあ、

気を使って合わせるということを一切しないからそうなのよなあ、

けど嫌われてるわけではないのよなあ…

なんか「できないこと」がある。

その「できないこと」がなんなのか。

空気を読む、だけでなくて、うまく言葉にできない何か。

なにか「やすやすと明け渡したくない何か」。

それは、普通は明け渡してなんぼの。

 

うまく言えません。

 

それができない自分との泥沼の闘い、

そして「少し違う」自分に対する周囲との闘い、

そのなかで彼女は何を見つけるのか。

手を出して答えを突きつけたい衝動にかられるけれど、

それはしても一切が無駄。

できることはただ一つ。

「見ている」こと。

 

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どこに向かおうが結局ね、ちびこさん、

自分を愛することしかできないんですけどね。

すべての出来事がそこに向かわせる。

 

 

その道のりが素晴らしいのであって、

答えを教えてどうする。

ああ…でも…教えたい。

教える代わりに、わたしがあなたを愛しましょう。

あなたがいやになるほど。

 

 

 

 

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とかいって、愛されてるのはわたしのほうだったりするけど。

その存在に支えられてるのは、わたしのほう。

でもやっぱり、このひと育てるのは結構たいへん。

向こうも、こんなお母さんは結構たいへんって思ってるだろうけど。

でもしょうがない。

せっかく出逢ったんだから。

しょうがない。

ほんとにしょうがないと思っちゃう、相手を照らすこの笑顔。

これをなくさないようにしないと。お互いにね。

 

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間違ったり、思うようにいかなくても毎日毎日、やり直す。

お互いが自分を、相手を、ただただ肯定できる自分になるように。

その肯定課金がなかなかうまくいかないけれど、いいのだ。

わたしは完璧じゃない。

そうそう、完璧であってたまるか!

でこぼこのまんまで、別にいいのだ。

でないと人のでこぼこまで否定し始める。

そんなことはしたくない。

そんなこと毎日するために生まれてきたんじゃないから。

きりたんぽもデコボコのほうが美味しいしね。

 

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なんてことを書いているのは、

きっと今日が満月だからなんでしょうな。

満月はわたしをポエマーにさせるんですよ…。

わたしのせいじゃないんですよ…。

 

 

先月の満月に父は逝って、もう次の満月。

長かったような短かったような。

いろんなことが変わっていきます。

不思議と寂しくはない。

不思議と寂しくはない。

わたしの寂しさは、父が持って行ってくれた。

 

 

ありがとう。

 

これからずっと、満月を見るたび父を思い出すという幸せ。

 

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それで十分。

いろいろダメでも、

一日一度でいいから誰かにありがとうと言えて、

一日一度、誰かからありがとうと言われたら、

それで。