346/365 メッセージ

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満月や新月のタイミングで月二回、

自分の言葉をここで書いてきたのに

ちょっと間が空いてしまいました。

 

気が付けば12月も半ば!

前回の独り言ですっかり子供時代のトラウマが落ち着き、

なんだかセンチメンタルになる機会もなく時は過ぎ。

腑に落とすべきこともなく、

いまを生きるのに必死だったかも…。

 

でも2018…

いろんなことがありました。

100万あげるから、自叙伝を形にしてってお客様に

ご意見しちゃってご破算になったり、

大仙市の唐松神社の護摩焚きにいって

そこから大仙に呼ばれるようになったり。

山の手ホテルさんのお仕事させてもらったり。

突如、太田町の紙風船に行くことになり

ちっちゃいもの倶楽部の男鹿さんに出会ったり。

 

父が死んで、

そして、ちびこが悩みはじめ、

太田分校に出会い。

 

太田分校のことを知ったのは、

男鹿さんからの何気ないメールでした。

太田町になくてはならない学校がある。

存続のために、町をあげてプロジェクトを始める。

なんとかその活動をメディアで取り上げてもらいたい。

どんな方法があるのか知っていたら教えてほしい。

なんとなく動いてみたい気持ちになり、

疎遠になっていた映像の師匠に連絡を取ってみる。

ダメなら、自分で撮ろう。

何もしないよりましだろう。

すると思いのほか、師匠は快く承諾してくれて

春から秋にかけて、

分校だけで3本、太田町近辺で2つの物語を形にしてくれた。

仕事だからと淡々と当たり前の顔をしながら、

たくさんの副産物をのこしてくれた…。

 

 

自分以外の人のためにいつも走ってる男鹿さん、

誰かが持つメッセージを、形にし続けている師匠。

その二人をただ眺めてるのが嫌で、

なんとなく自分も太田分校のことを

ケーブルテレビを通じて伝えようと動き出し。

でも、アポも企画を形にするのも、ぎこちなく。

だって、お役所とつながったり、学校とわたりあったり

そんなことしたこともなかったし。

何がなんだかわからないまま。

撮影もこれまでは知り合いばかりだったから、

撮り直しも可能だったり、

もともとの考えもよく分かったうえで企画が練れたり、

肩の力抜いて作れたものの。

 

何もかもがドキドキなまま、

ただただ精一杯その場にいたり、

何がしたかったのかわからない状態のまま

あちらをたて、こちらをたて、

無難にまとめてみたり。

 

そうこうするうち、次女が成長の時を迎え、

学校のことで躓きはじめ、

関東に進学した長女にはお金がかかり、

ボランティアはボランティアとして

割り切った形でやっていくしかないと思い、

スタジオづくりの話も進み、

そうよ私は、子育て重視、仕事重視で無理しないで

分校動画を作ることにしよう、そう思ったものの。

すすんでいく太田分校の行事のクライマックス。

 

 

自分よりはるかに短期間の関わりの中で

分校の一番素敵なところをきれいに描いていく

師匠の作品を見る。

 

そして、一つの行事に真剣に向き合ってる

高校生たちと先生の姿を目にする。

 

無理してまでやらない。

30点でもよしとする。

それでも3回目までは必ずや続ける。

そう決めてたのにこの感情は何だろう。

 

文化祭での民謡発表のリハ、

お客様を百パーセント満足させて返す、

そう語った3年生の言葉に、自分を振り返る。

それでも時すでに遅し。

たいしてちゃんと撮れてない動画の中から、

なんとか頑張ってまとめ上げたものは

ただ分校を好きな人が頑張って作った内容。

でも、それでもいいと思ってた。

 

学校に縁もゆかりもない人間が

必死になることで

遠くの人たちは興味をもち、

内部の人たちは別の視線を通して自分たちを見る。

気づかないもんだから、自分たちの良さなんて。

それでよいと思っていた…あたしの作品なんて誇りはなく。

 

 

だけど師匠は、違った。

お前の作品なんだよって。

作品を通して、見てる人は

お前の目線を、心を、美意識を

感じるんだって、

私に厳しく伝えて。

 

あたしは、あたしは、

あたしなんかにそんな価値がありますか?

と、師匠に聞いてみたかった。

でもそれ以来、話ができてない。

 

あたしなんか。

そう思って生きてきた長い歴史を

深いところから覆してくれたのは師匠の存在。

いのちを削るって言葉を体現して見せてくれたのも。

なんでもないふりして、日々を過ごしながら

人のメッセージを伝え続ける姿を、その意味を、

あたしは、よく知っている気がする。

何故だか知らないけど。

 

 

他人が怖くて仕方なかったあたしが、

人と人のきずなを描けるように。

そのことにもっと長けてゆくように。

未来は。

師匠のそんな願いも感じる。

育て、育て、いのちの出し惜しみをするな。

そんな祈りも。

 

そんなわけで、3回目の番組制作。

このシチュエーションなりに踏み込める一歩を。

自分なりのメッセージをもっと。

もっともっと

もっともっと伝えられるように。