184/365 ひとつ脱ぐ

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今日、友達に届け物をしようと連絡をしたら

実は入院しているとの返信。

点滴を見上げている写真が送られてきて

驚きました。

同い年の彼女は気丈にふるまい、明るい文面。

でも、不安がにじみ出ている。

が、柔らかい部分にはけして触れさせてはくれません。

思いやれば思いやるほど。

だから、こちらも淡々と返すほかない。

 

いつも自分を後回し。

こどもをきちんと育てること。

仕事を誰よりもきちんとこなすこと。

「負けない」

「人から何も言われたくない」

彼女の背中から、

いつもそんな言葉が聞こえてました。

 

 

それを別に否定するでもなく

肯定するでもなく

彼女はそうなんだなあと、いつも思っていたけれど。

もう一つ思ってた。

「ねばならない」がなかったら、

このひとは本当はどんな女性なんだろう。

 

人を喜ばせることがたぶん好きだよね。

美味しいごはんを人に食べさせることが好きだよね。

そのひとが困らないように

いつも先回りして考えてあげるよね。

弱い人を見てられない。

ちょっと傷つきやすくて、寂しがりで、

たくさん褒められたいところもある。

みんなが円滑に回れるように

そのためなら損をすることもいとわないよね。

ほんとはもっと好きな服着たいよね、おしゃれだもの。

どこか永遠の少女だよね。

そしてちょっと年上の男性に大事に大事に可愛がられ

愛されたいんじゃないかな。

 

何も思うつもりなくても、

感じてしまう何か…

当たってるかどうかもわからない何か。

選ばなかったほうの、何か。

選べなくなってきたほうの、何か。

大人になるって…

 

 

別に何が言いたいわけでもなく、

いろんな想いが湧いても、

その感情には通り過ぎていってもらうしかない。

 

弱いように見える、

柔らかいほうの自分とどう付き合っていくかは

人それぞれ自由だ。

 

いろんな想いは相変わらず湧いて止まらないけれど

わたしは今よりもう一歩、

「ねばならない」を捨て去ろう。

今以上の自由を自分に与えよう。

誰のものでもない、わたしの残りの日々。

今の自分を最高に幸せにしていく。

それしか、できない。

 

いつか彼女から、

本当の言葉が聞けたら、

わたしも本当の言葉を返そう。

 

聞けなくても、言えなくても、

別にそこに何もないわけじゃない。

音のない、贈る言葉を。

 

とにかく元気になるように祈るから。